サウンドまんぼう。

ポータブルオーディオのこととか。あと自論。

コラム 「はじめてプロレスを観戦した話」

 私は格闘技が苦手なので、ボクシングやK1などは全く見ない
だが年を重ねてくると、嫌いなものにも興味は沸いてくる。

 よく行くショッピングモールにプロレス開催のポスターを見つけたとき、素直に面白そうだな、と感じた。普段ならしり込みするところだが、タダで、しかも間近で見られるのである。こんなチャンスは無い

 待ちに待った試合当日、席を確保するため早めに現地入り。ちょうどリングを組み立てているところであった。しかも業者ではなく、これから試合をする選手たちが行っていたのには驚いた。
 無事席を確保し、ついに開始時間。事前にルールなど下調べしていないので、完全に未知の領域である。

 初めにルール説明があった。選手たちが実演で試合のルールを紹介してくれたのだが、この時点でユーモアがたっぷりで面白い。ご当地ヒーローがやられ役になったり、この時点で腰を痛めたしぐさをするなど、場を和ませてくれた。

 いよいよ選手入場だ。入場曲が流れるが、選手の姿が無い。どこから来るのかと、あたりを見回すと、リング裏のエスカレーターから選手が普通に降りてくる。
(特に規制されていないので一般客が前後にいる)
 中には自分の歌を歌いながら入場する選手もおり、現地に応じた演出をしてくれているのだと感心した。

 選手がリングに上がったあと、すぐ試合は始まらずアピールタイムが始まった。
基本は相手を挑発するやり取りだが、レフェリーを巻き込んだり、観客に同意を求めたりと面白いやり取りが続いた。
 試合開始のゴングが鳴っても、すぐには戦わない。ちょっとしたやり取りがあり、その流れで攻撃が始まる。ここがほかの格闘技とプロレスが異なる部分だろうか。
 個人的にはこれくらいの緩さがちょうどよかった。私自身スポーツを経験し、テレビで見てきた中では試合開始直後はすぐに戦うというイメージしかなかったので、この「あそび*1」は革新的に感じたのだ。

 試合展開も独特で、「場を盛り上げる」展開を選手が演じている。決まりそうだと思ったら仕切り直し、互いの見せ場を作りながら観客を盛り上げていく。
 場外乱闘も演出の上でなされている感じで、臨場感を上げている。
選手に魅了され、私のテンションはどんどん上がっていった。「これは面白い!!」

 意外なタイミングで勝負が決まる。選手自身も驚いた表情でレフェリーに抗議するも、結果は変えられない。
 退場するときもいかにも悔しそうなポーズで引き上げる選手もおり、最後まで楽しませてくれる試合だった。
(エスカレーターでフェードアウトしていくのでなかなかシュール)

 全試合が終わり、興奮冷めぬまま物販(サイン会)へと突入する。常連客の流れに押されながらも、せっかくだからとある選手のサインを頂く。なおこの選手は翌日の試合でチャンピオンとなった。

 

 正直これほど面白いとは思わなかった。ストレス解消にはもってこいだった。
サインを貰った選手の試合が見たくて、プロレス専門の動画サイトに登録してしまったほどだ。この記事を書いた前日、別の施設で似たようなイベントがありそれも観戦しに行っている。

 見事ドはまりしているわけだが、新しい趣味が出来たので良かったのだろう。

※試合画像はあるのだが、編集の必要があり後日更新するかもしれない。

 

2023.11.05 編集

*1:構造物にみられる、ゆとりをもたせた構成のこと